2004・5/29
『覚悟』

 日本人ジャーナリストがイラクで殺害されたニュースが報道される度に、橋田さんの奥様、幸子さんの気丈な態度が涙を誘います。

 きっと、今まで、何度も何度も、もしそういう事が起きたら・・という会話をご夫婦でなされていたんでしょう。

 その覚悟の強さを伺い知ったのは、最初の会見の時でした。

 100%旦那様の遺体であると言われても、対面するまでは信じたくない、信じないのが妻というもの。

 でも、橋田信介さんの奥様も、小川さんのお母様も、『日本人の遺体と思われる』という段階の1回目の記者会見から、『優しい人でした』など、2人の事を話す言葉がすべて過去形だったのです。

 『ああ、ずっと、覚悟していたんだ。旦那様が取材に出かける朝は、どんな気持ちで、お見送りしていたんだろう・・・』と、その過去形に涙が出ました。
 ジャーナリストの妻であり、ご自身もまたジャーナリストであった奥様・・・。本当に、旦那様の事、旦那様のお仕事を誇りに思い、何かあっても、『それが主人の仕事です。本望です。』と泣かないでいる事こそが、ご主人への誇りの示し方なんですね。

 かなわないなア・・・。

 ふと、登山家、植村直己さんの奥様を思い出しました。

 命を投げ出してまでやり遂げたい事を持っている人。そういう相手を丸ごと受け止められる伴侶。その伴侶が悲しむ事がわかっていても、なお命を投げ出す覚悟で出かける人。その愛する人を見送る人・・・。
 そして・・・亡くなる人・失う人・・・でもやっぱり、二人は、究極の意味では、『幸せな人』・・・かな。

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